
Grokの動画生成を調べる人の疑問は主に2つです。Grokはそもそも動画を作れるのか、そしてどうすれば良い結果が出るのか。1つ目の答えは「はい」で、2026年時点でトップクラスの動画モデルの1つです。xAIのドキュメントを読み込み、Grok Video 1.5本体で4本の動画を作ったうえで、使えるモード、プロンプトの書き方、制限、生成がうまくいかない理由をまとめました。Grokの2つのモデルの概要は Grok Imagine のページにあります。
Grokの動画生成とは
Grokの動画生成は、xAIのチャットボットGrokのビジュアル機能であるGrok Imagineの動画機能です。生成される動画には最初から効果音、環境音、セリフといった音声が付いています。grok.com/imagine、GrokのiOS・Androidアプリ、xAI APIで使えます。
モードごとに3つのモデルが分担しています。
| Video 1.5 | Video 1.5 Lite | grok-imagine-video | |
|---|---|---|---|
| モード | テキスト、写真、参照画像、最初と最後のフレーム、キーフレーム | テキスト、写真 | テキスト、写真、動画編集、延長 |
| 解像度 | ネイティブ1080p、参照画像モードは最大720p | 720pから1080pへアップスケール | 最大720p |
| 長さ | 1〜15秒 | 1〜15秒 | 1〜15秒、参照画像モードは最長10秒 |
| 音声 | あり、リップシンク対応 | あり、リップシンク対応 | あり |
| xAI APIの料金 | 1秒あたり0.08ドル | 480pで1秒0.02ドル、720pで0.03ドル | 1秒あたり0.05ドル |
xAIは2026年6月16日に Video 1.5 を公開し、動きと物理表現で同社最高のモデルと位置づけています。歪みが少なく、重さや慣性がよりリアルで、セリフはクリアになり口の動きともよく合います。アプリでは高速版の Video 1.5 Fast が動いており、6秒・720pの動画を約25秒で生成します(前モデルは40秒以上)。2026年7月31日には、参照画像、キャラクターの声、テキストから動画、ネイティブ1080pが追加されました。
Video 1.5 Lite は1秒あたりの料金が最も安いモデルです。xAIはシンプルな動画向けに推奨しています。
Grokで動画を作る手順
- モードを選ぶ。 まだ画像がないならテキスト。特定の見た目、商品、構図が大事なら写真。同じキャラクターで複数の動画を作るなら参照画像。
- アスペクト比を決める。 1:1、16:9、9:16、4:3、3:4、3:2、2:3、21:9、5:2から選べます。画像から動画では写真の比率が使われ、選択は無視されます。
- 長さを選ぶ。 1〜15秒で、デフォルトは8秒。最初の試行は6〜8秒で十分です。アクションが1つ収まり、失敗したときのコストも抑えられます。
- 解像度を選ぶ。 下書きは480p、SNSは720p、完成版は1080p。APIのデフォルトは480pです。
- プロンプトを書く。 下の公式どおり、シーン → アクション → カメラ → 光 → 音の順に。
- 生成して確認する。 うまくいかないときは、アクション、カメラ、音のどれか1つだけを変えます。
Grokのテキストから動画生成
テキストから動画では、Video 1.5は2段階で動きます。まず説明をもとに最初のフレームを描き、それをアニメーションにします。リクエストは1回で、途中の画像は返されません。だからこそ一番のコツは、最初のフレームを細かく書くことです。場所、光、誰がどこに立っているか。動画全体がこの1枚で決まります。
この動画のプロンプト:
A vintage red tram rolls slowly through a narrow cobblestone street at night in the rain,
neon shop lights reflecting in the puddles. The camera starts low near the wet stones and
slowly pushes in as a passer-by in a dark coat opens a yellow umbrella and steps aside.
Realistic motion, cinematic lighting.
Sound: steady rain, the tram bell ringing twice, wheels on rails, distant traffic.
No readable text on signs.
Grokで画像から動画を作る
画像から動画は、最も結果を予測しやすいモードです。見た目、服装、背景、光は写真で決まっているので、モデルは動きを加えるだけ。Video 1.5ではプロンプトすら任意ですが、書かないと何を動かすかをモデルが勝手に決めます。
うまくいくコツ:
- 変化する部分だけを書く。 写真の内容を繰り返さず、「雪の森に座る赤いキツネ」ではなく「キツネが振り向き、あくびをして、右へ小走りで去る」と書きます。
- 被写体の動きとカメラの動きは別の文に分ける。
- 画像に無理をさせない。 腰から上しか写っていない写真で「全身でカメラに向かって歩く」と頼むと、モデルは脚を想像で描くしかありません。
- 最初の写真は生成してもよい。 今回の動画の最初のフレームはGrok Image 2.0で作りました。詳しくは Grok Image のガイドへ。
古い写真やポートレートも同じ方法で動かせます。ほかのアイデアは AIで写真を動かす ガイドで紹介しています。
参照画像、キーフレーム、声
Video 1.5は写真を動かすだけのモデルではありません。これらの機能を1つのモデルにまとめている競合は多くありません。
- 参照画像。 2026年7月31日のリリース時は最大7枚、現在のAPIドキュメントでは最大14枚です。1枚ごとにキャラクター、シーン、商品、場所を固定できます。このモードは720pで動作します。
- 声。 最大3人の話者が音声リファレンスからそれぞれ声を得られ、シーンが変わってもキャラクターの顔と声が保たれます。2026年7月時点で、APIの音声リファレンスは申請制でした。
- 最初と最後のフレーム。 2枚の画像の間の動きをモデルが補間します。
- キーフレーム。 動画内の指定した時点に最大4枚の画像を固定できます(3分の1秒刻み)。複数の状態をたどるストーリーを組み立てられます。
セリフ。 Video 1.5とLiteはリップシンク付きでセリフを生成します。誰が話すかを書き、セリフはそのまま引用符で囲み、ほかの音は別の行に。6〜8秒の短いセリフのほうが、長いモノローグより自然に聞こえます。
セリフ付き動画について詳しくは 写真をしゃべらせる ガイドをご覧ください。
Grokの動画プロンプト
効く公式は、シーン → 主要なアクションを1つ → カメラ → 光と雰囲気 → 音 です。複雑なシーンやカメラワークは英語で書くと確実です。キャラクターのセリフは引用符で囲み、話させたい言語で書きます。
カメラは独立した1文で:
| やりたいこと | 書き方 |
|---|---|
| ゆっくり寄る | slow push-in |
| 被写体を追う | the camera follows / tracking shot |
| 被写体の周りを回る | slow orbit around |
| シーンの上へ上昇 | crane up, rising shot |
| 固定カメラ | static camera, locked-off shot |
| 決めの瞬間でスローモーション | slow motion at the peak of the jump |
よくある用途別のプロンプト6つ:
ECや広告用の商品動画:
A glass perfume bottle on a dark wet stone surface, thin mist drifting around it,
soft highlights moving across the glass. The camera slowly orbits the bottle.
Sound: a deep ambient tone, a single water drop.
ポートレートを動かす:
The man slowly looks up from the book into the camera and gives a slight warm smile.
Static camera, his face and clothes stay unchanged.
Sound: quiet room tone, a page turning.
アクションシーン:
A mountain biker speeds down a forest trail and jumps over a fallen log. The camera
tracks alongside, slow motion at the peak of the jump, then back to normal speed as he lands.
Sound: tires on gravel, wind, a hard landing.
雰囲気のある風景:
A misty mountain lake at sunrise, clouds slowly rolling over the peaks, a lone canoe
gliding across the still water. Crane up, rising shot.
Sound: birds, gentle water ripples.
SNS向けのフード動画(9:16):
Vertical close-up: honey slowly pours onto a stack of fluffy pancakes, a blueberry rolls
off the top. Static camera, warm morning light, shallow depth of field.
Sound: a soft drip, quiet kitchen ambience.
キャラクターのセリフ:
Medium close-up of a young woman in a yellow raincoat at a bus stop in the rain.
She turns to the camera and says: "Looks like summer is over."
Sound: her voice, heavy rain on the roof, a passing car.
動画と画像のテンプレートは 画像生成プロンプト集 にもまとめています。
完成した動画の編集と延長
xAI APIでは、編集と延長はVideo 1.5ではなく、ベースモデルのgrok-imagine-videoが担当します。
- 動画編集:変更内容をテキストで伝えると、モデルがシーンの残りを保ったまま動画を作り直します。長さとアスペクト比は元動画と同じで、長さは最大8.7秒、解像度は最大720pです。1080pの動画は縮小されます。
- 延長:モデルが最後のフレームから続きを生成し、元の動画と続きを1つのファイルにまとめます。15秒を超えるシーンはこうして作ります。
コツ:連続での延長は2〜3回までにしましょう。各ステップは生成済みのフレームが起点になるため、小さなミスが積み重なります。長い動画は、短いクリップを何本か編集ソフトでつなぐほうが確実です。
Grokが動画を作らない、または意図と違う理由
- 上限に達した。 アプリでは週間利用枠がリセットされるまで生成が止まります。その前に720pが480pに下がります。
- モデレーション。 xAIのルールに反するプロンプトや写真は、生成されずに拒否されます。
- 出来事が多すぎる。 8秒に5つのアクションを詰めると、圧縮されるか半分が抜け落ちます。1本につき主要なアクションは1つ。
- 矛盾している。 「固定カメラ」と「周回」が同じプロンプトにある、あるいはプロンプトが写真と食い違う(画像は昼、文章は夜)。
- 動くものが多すぎる。 全員が別々のことをする群衆は、歪みの典型的な原因です。
- セリフが長い。 15秒のモノローグは、短い一言より口の動きと合いにくくなります。
Grokの動画は無料?制限について
Grokはウェブとアプリで無料で試せます。サブスクなしで作れるImagine動画の本数をxAIは公表しておらず、新機能(2026年7月の参照画像や声など)はまずSuperGrok HeavyとPlusの加入者に提供されます。
xAIのヘルプによると、制限の仕組みは次のとおりです。
- 共通の週間利用枠。 2026年6月から、有料プランはチャットとImagineの個別上限ではなく、すべての製品で共通の週間利用枠を使います。高画質の動画は、チャットのメッセージよりはるかに多く枠を消費します。
- 720p → 480p。 プランの720p上限に達すると、動画は自動的に480pで生成されます。
- 1080p はSuperGrok Plusプランで利用できます。
- 追加購入。 Extra Usage Creditsはウェブでのみ5ドルから購入でき、プラン内の生成より割高で、1年で失効します。
- 透かし。 Grokアプリの画像と動画には、オフにできない透かしが入ります。
Grokの動画生成と他のAI動画モデルの比較
| Grok Video 1.5 | Gemini Omni | Seedance 2.5 | Kling | |
|---|---|---|---|---|
| Arenaの順位(2026年9月21日) | 4位(エージェントモード) | 1〜2位 | 7位 | 29位(2.6 Pro) |
| 音声とセリフ | あり、リップシンク | あり | あり | あり |
| 解像度 | 最大1080p | 最大4K | 非公開 | 720p、1080p |
| 参照 | 最大14枚の画像、3つの声 | 画像と動画 | 最大50 | 最大7枚の画像 |
Grok Video 1.5はトップ5に入り、参照画像、声、キーフレーム、延長がそろった最も柔軟なモデルの1つです。画質と解像度ではGemini Omni、参照の数ではSeedanceが上です。全体の比較は AI動画生成ツール の記事にまとめています。
AI2FaceでGrokの動画生成を使う
SuperGrokは週ごとの上限がある別のサブスクです。AI2Faceなら、ジェネレーターで直接Grok Imagineを使えます。
- SuperGrokへの加入は不要 — メールまたはGoogleでログイン。
- カード、暗号資産など便利な方法で支払い — 各生成の費用は実行前に表示。
- クレジットは失効しない — サブスクに加えてクレジットパックも購入でき、残高は翌月に繰り越し。
- すべての動画モデルを1つのサブスクで — Grok、Veo 3.1、Gemini Omni、Seedance、Kling。個別に契約するよりお得で、同じプロンプトで比べるのも簡単。
- 登録後にウェルカムクレジット — 最初の数本を作るのに十分。
まとめ
音声付きで、物理表現が生き生きした動画が必要ならGrokの動画生成を選びましょう。スポーツ、動物、アクション、カメラが周回する商品紹介に向いています。同じキャラクターのシリーズなら、顔と声の参照があるVideo 1.5がほとんどの競合を上回り、下書きやシンプルなシーンなら安価なLiteで十分です。まずは画像から動画で始めてください。最も予測しやすいモードです。6〜8秒に1アクション、カメラと音は別の行に。最高画質や4Kを重視するなら、同じプロンプトをGemini Omniで試して比べましょう。AI2Faceなら1つの画面で完結します。
よくある質問
Grokで動画は作れますか?
はい。Grokの動画生成はGrok Imagineと呼ばれ、テキストの説明、写真、参照画像から1〜15秒の音声付き動画を作れます。grok.com/imagine、iOS・Androidアプリ、xAI APIで利用できます。
Grokで写真を動画にするには?
写真を最初のフレームとしてアップロードし、動き、カメラ、音を説明します。モデルは写真のアスペクト比を使い、構図と被写体の見た目を保ちます。Video 1.5では画像から動画へのプロンプトは任意ですが、書いたほうが結果を予測しやすくなります。
Grokの動画は無料で作れますか?
Grokは無料で試せますが、サブスクなしで作れるImagine動画の本数をxAIは公表していません。2026年6月から、有料プランはすべてのGrok製品で共通の週ごとの利用枠を使います。AI2Faceでは登録後にウェルカムクレジットがもらえます。
Grokの動画生成の制限は?
本数の固定上限はありません。動画はプランの共通の週間利用枠を消費し、高画質の動画はチャットよりはるかに早く枠を使います。プランの720p上限に達すると、Grokは自動的に480pに切り替わります。
Grokの動画は何秒まで作れますか?
1〜15秒で、デフォルトは8秒です。ベースモデルの参照画像モードは最長10秒、編集した動画は元の長さのままで上限は8.7秒です。より長いシーンは最後のフレームから延長します。
Grokの動画に透かしは入りますか?
はい。Grokアプリで生成した画像と動画にはGrokの透かしが入り、設定で消すことはできません。
出典
8
- https://docs.x.ai/developers/model-capabilities/video/generation
- https://docs.x.ai/developers/model-capabilities/imagine
- https://docs.x.ai/developers/models
- https://docs.x.ai/developers/models/grok-imagine-video-1.5-lite
- https://x.ai/news/grok-imagine-video-1-5
- https://x.ai/news/grok-imagine-video-1-5-references
- https://docs.x.ai/grok/faq
- https://arena.ai/leaderboard/text-to-video












